15

1/1
前へ
/28ページ
次へ

15

小説パート3(15) 何故女性は笑うと、人の肩を叩くのだろう。私の母親もそうだった。 笑う時、必ずお父さんの肩を叩いて笑っていた。 先生も笑いながら、僕の肩を叩いてる。僕は女性に触られても別に何とも思わないが、男が女に笑いながら肩を叩いたら、場合によってはセクハラと言われてしまう。本当に差別で有る、と此の状況で僕は此の様な事を考えていた。 その様な事はさて置き、僕にとっては不満しか残らない結果になった体験を 希望、夢が叶ったと判断して良いものかどうかを、先生と小山内に決めてもらいたかった。先生は笑いながら、言ってくれた。 「もう一度やりますか?貴方のスーパーマンの姿が見てみたい」 (どう言う意味だ?ドジったスーパーマンをもう一度見たいと言う事か? それとも、本当のスーパーマンの姿か?しかし、その姿が先生に見えるのか?) 一瞬に思いが駆け巡った。 小山内は言った。ぼっそと。 「もう一度やりますか?」 軽い言い方である。 私は直ぐにでもしたかったが、小山内が言うには、 「マシンに改良の余地があるので、今日はひとまず、お帰りいただきたい。」 とボソボソと言った。実は、僕は小山内の言葉をはっきりと聴いた訳ではないが、その様な事を言っている、と思った。 小山内は、下顎と上顎の噛み合わせが悪く、聞き取り難いのだ。 と言う訳で、また来なければならなくなった。
/28ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2人が本棚に入れています
本棚に追加