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小説パート3(9) 私の名前はミス・ケミ子 とは昔、流行って歌ですね。 冗談は止めて、もう一度紹介します。私の名前は、大島玲子。 もちろん仮名です。私がこの「夢工房」の社長になった経緯を、 お話しする時がきた様です。 (仮名の理由は本名が余りにもダサいからです) 私は、ある有名会社の事務員を務めておりましたが、長く続く不況で、 会社にリストラされ、一人娘を養う為に、此の美貌を用いた仕事と言えば、 水商売、夜の女にならざるを得ませんでした。言い遅れましたが、数年前に離婚し、今はシングルマーザです。 私は、銀座というお店キャバクラで働き、美貌と教養の高さで沢山の男性の心を鷲掴みにして、高収入を得たのですが、何故か虚しさを感じておりました。 (心を鷲掴みされた男性はさぞかし痛かったとおもいます。) そんなおり、ある男性が来店してきたのです。 まだ、若い人で歳は25、6歳ぐらいでした。 でも、喋りが古い事を言っていらっしゃるので不思議に思い、伺いますと、 子供の頃、お爺さんの記憶を頭に送信されたと話してくれました。 そんな事は、冗談かと思いましたが、その人の話す姿、人柄を見て本当の様に思いました。驚いた事に、その記憶を送信したマシーンの設計図を持っていらしゃるとの事。私が見たいと言うと快くもって来てくれましたが、サッパリわかりません。持って来た本人ですら分かりません。 その方は、これがどの様なものかを調べて見たいと仰るので、その設計図をお預かりして、私の知り合いの科学者である人に、お見せいたしました。 その科学者は、「信じられない事だ」と言ったきり、黙り込んでんしまい、 科学者はそれを作りたいと言うのです。そしてこれは、大きなビジネスとなると。 私は、その科学者に資金を提供し、この会社「夢工房」立ち上げました。 お店もコロナの影響で全くお客様も減り良い機会との思いもありましたし、 此の仕事には、夢が有ります。人助けにもなります。必ず成功させたいと思いましたが、私どもの、掲げています、夢を叶えると言う言葉を、簡単には信じてもらう事が出来ませんでした。大勢の人達にダイレクトメールを送ったのですが、全く反応がありませんでした。 しかしやっと、お客様様があらわれたのです。奇跡かと思いましたが、 しかし、料金の設定は難しく、お客様に委ねる事にしました。 夢を叶える価格は一体いくらなのか?私には、分かりません。 お客様に価格をお聞いしたところ、手のひらを広げてきました。 一体幾らの積もりだったのでしょうか?銀座と言うお店では、セットの料金は最低でも六千円からします。 お客様は五千円と最初からネギって来た様に感じ、 「そんなに安くは無いです」 と言ったのですが、お客様は五万円の提示だった事をお聞きし、ビックリしたのが、あの言葉になってしまいました。 果たして、お客様のご希望である、スーパーマンになる夢が叶うのでしょうか? ご期待ください。
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