待ち合わせ

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待ち合わせ

『あの、ですね…もし、よかったら…あの、嫌じゃなかったら…ですね、来週の水曜日○○○駅の改札出たところで待ち合わせして、ボクと2人で呑みに行きませんか?』 『ありがとうございます。そしたら、待ち合わせの時間18時半でどうですか?』 🍶 🍶 🍶 🍶 🍶 🍶 🍶     夜景を見に行って、そこでたまたま知り合った遠藤さんと呑みに行く約束をして…。あれから1週間…ワクワクする気持ちと逸る気持ちを押さえて終業のチャイムがなるまでパソコンの作業に集中する。  16時45分になりチャイムが鳴ると、パソコン作業を中断し、保存・ログアウトをして電源を落とす。電源が落ちたのを確認してささっと机の上を片付けて、「お疲れ様です!お先に失礼します。」と挨拶をして、席を立つ。「お疲れ様です。」「お疲れさん。」と、回りから声が返ってくる。少し頭を下げ、席から離れて、チラッと壁掛け時計を見る。 ーーー待ち合わせの時間まで約1時間40分!大急ぎで着替えて、今日は送迎バス使わんと会社から歩いて、商店街をぶらぶらぶらぶらして待合せの○○○駅に行くでー! 急ぎ足で事務所を後にした。  商店街にあるお店を見て回るのにあっちへぶらぶら~、こっちへぶらぶら~…と彷徨い、待ち合わせの○○○駅の前に着いたのが約束の5分前。既に遠藤さんは到着済みで何やらスマホをポチポチ中。  改札の出たところに近寄りながら待っている遠藤さんに挨拶。 「こんばんは!お疲れ様でした、遠藤さん。」 私に気がついた遠藤さん。スマホ画面から目を離し、スマホはスーツの内ポケットへ、視線が私に向けられた。 『こんばんは。お疲れ様でした、佐藤さん。』 「すみません…あの、大分待たはりましたか?」 『イエイエ。さっき着いたところやし、全然待ってませんヨ。それに待ち合わせは、18時半やしね!』 笑顔で答えた遠藤さん。 「まぁ、そうなんですが…待たせてなくって良かったです。」 『お互いちゃんと時間通りに来たし、OKです。取りあえず今日は駅近のチェーン店の居酒屋にしませんか?』 「もちろんOKです!」 私は、頭の上で両腕で大きな丸(🙆)を作って見せた。それを見た遠藤さんは、ビジネスバッグを持っていない右手でグッド(👍️)をしてくれた。  駅に向かう人に逆らって、2人で目的の居酒屋へ向かった。
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