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そして、居酒屋へ
目的の居酒屋へ到着して入口を開けて店内へ入る。
『いらっしゃ~い!何名様ですか?』
疲れが吹き飛ぶくらい元気で笑顔の店員さんの声がお出迎え。
「2名です!!」
負けじと私も大きな声で答えてしまい、横にいた遠藤さんは苦笑い。
『お客さんお元気ですね~!そんなお客さんにはサービス!お好きな席へどうぞ!!』
「えーっ!どこがいいやろ?」
と言いながら身をのりだし首を伸ばして店内をキョロキョロ見回す。
「遠藤さん、私らが最初のお客さんみたいですね。席どこがいいですか?」
『うーん、どうせやったらゆっくり座れる4人掛けの席がいいかなぁ。
「4人掛けの席でもいいですか?」
と、店員さんに聞いてみる。
『もちろん!コチラヘどうぞ~!』
とやっぱり元気な声で案内してくれる店員さんに、遠藤さん・私の順で着いて行く。
案内された席に向かい合わせに座る。
『注文する品が決まりましたらそちらのボタンを押して下さいね。』
と告げて、元気に接客をしてくれた店員さんが持ち場に戻っていった。
机の上に置いていたメニューを開けて飲み物のページを見る。
「遠藤さん、何呑まはります?」
『取りあえず最初は日本酒で乾杯しますか?』
「そうですね…取りあえず日本酒で…。うーん、ぬる燗にしようかなぁ。」
『佐藤さん、ぬる燗ですか!じゃぁ、ボクもそれに便乗させてもらってもいい?』
「もちろん!1合でいいですか?」
『うん!あと、食べ物適当に頼もうと思ってるんやけど、好き嫌いある?』
「あー…、なま物と肝とタコとイカと貝類とかダメです。」
『なま物…刺身とかユッケとか?』
「あっ、そうですね。でも、遠藤さん食べたかったら遠慮せんと頼んで下さいネ。肝系、タコ・イカ・貝類も頼んで下さいね。」
『分かった、ありがとう!でも、まぁ、最初やし、居酒屋の王道メニュー行っとこうか!』
「ありがとうございます。分かりました!」
『じゃ、ボタン押すで。』
「はい、お願いします。」
遠藤さんがボタンを押した。
先程席に案内してくれた店員さんが、片手にハンディー端末を持って注文を聞きに来た。
『はい!注文お聞きしますね。』
メニューを見ながら遠藤さんが注文する。
『えーっと、ぬる燗1合で、お猪口2つ。唐揚げ、シーザーサラダ、枝豆、冷奴、長いも短冊、以上で。』
店員さんが聞きながらハンディー端末に入力していく。
『復唱しますね。ぬる燗1合お猪口2つ、唐揚げ、シーザーサラダ、枝豆、冷奴、長いも短冊…の以上ですね?』
『はい。』
『先に飲み物をお持ちしますので、少々お待ち下さい。』
そう言ってハンディー端末をエプロンのポケットにしまって、奥へ戻って行った。
遠藤さんは、テーブルの端にメニューを立て掛けた。
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