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元気っぽく「いらっしゃい」と言いつつ、こちらに視線を向けたマスターが、彼女の顔を見て、ん? という顔をした。
チナミも、彼に見覚えがあったので、
「お久しぶり‥‥」
と、とりあえず言ってみた。
「‥‥チーちゃん、だよね?」
「えっ? はい‥‥。よく分かりましたね。だいぶ変わったのに‥‥」
彼女は、私を「チーちゃん」なんて呼ぶ男――誰? と思いながら、歩を進めた。
「そう。でも、なんとかね」
とマスターは笑った。
しかしチナミの方は、まだ記憶をたどっていた。
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