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21XX年も春になった、ある日‥‥
「今日は、らしくない午後だわ‥‥」
チナミは東京・下町の、さびれた街を散歩していた。
「この街も、久しぶりだけど‥‥ホント変わっちゃったな‥‥」
ほとんどの店のシャッターは閉まり、まるでゴーストタウンだった。
「何処かに、ほっこり出来る所って、ないかな‥‥。それとも、駅前まで戻った方がいいかも‥‥」
そんな商店街の片隅で、壊れかけたネオンサインをチカチカ点けているカフェを見付けた。
「ちょっとイメージ半分だけど‥‥。ま、いっか‥‥」
前に立つと、ドアがぎこちなく開いた。
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