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おっきなネコちゃんは本当に大きかったし、可愛かった。男二人で記念撮影……しかも自撮りなんて初めてでちょっと恥ずかしかったけど、そこに写る鈴木くんのめちゃくちゃいい笑顔を見れば思わずこちらも口元が緩んでしまう。
氷のお城に入ってみれば、雪道に慣れないおれの手を引いてエスコートしてくれるしなんだこの紳士! 狭い道のところでは腰に手を回して支えてくれ……ん? いや、優しいのはわかるがさすがにコレは有りなのか? おれに話しかけてくれるときの体勢的に、時おり彼の顔が近付いてくるのがカッコよすぎてそのたびについドキドキしてしまってせっかくのいい景色があまり頭に入ってこないんだけど、きっと今どきの若い子にとってはそんなに大したことはないんだろうな。
はぁ……おれも大人なんだから、ちゃんとしないとな。せめて夕飯ぐらいはおれがごちそうしよう、そうしよう。
「今日はなにからなにまでありがとう。雪まつりは初めてだったけど、鈴木くんのおかげで楽しかった」
「俺も楽しかったです。突然誘ったのに、一緒に来てくれて嬉しかった」
「それならよかった。あのさ……このあと、まだ時間ある?」
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