ずっと、一緒に。

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「今まで一番行きたかった日に、ちゃんと行けてた?我慢してなかった?私を優先して行けてなかったんじゃないの?」 どうかすれば泣きそうにも見える泉夏に、秀王は動揺してしまう。 こんな顔をさせたくなかったから言わなかった。 無理も我慢もした事などないのも本当だった。 秀王は手を伸ばし、テーブルの上に置かれた泉夏の右手をそっと握る。 「してない。去年は確か土曜日に行けたはずだ。ちょうど満開だったかと言われたら、それは天候に左右される事だしなかなか難しいけれど、道中の桜並木はまだ花をつけてた記憶があるから」 穏やかな眼差しは、嘘を吐いてはいなかった。 二年の付き合いでそれくらいは彼を理解しており、泉夏はようやく安心する。 知らなかったけれど、知らなかったからと言って彼を傷付けるような何かをしてたとしていたら、落ち込むどころの話じゃなかった。 だからそれだけは違うと知り、心の底から安堵した。
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