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「ただの確認だって前置きして喋るからね。来週の土日は、秀と会うのはちょっと難しいかな。でも再来週は少し遠出して、プラネタリウム観に行くしね。約束が先に伸びてもその分楽しみに待つ日数が増えるから、それはそれで悪くないなぁって思っちゃう」
申し訳ない気持ちを喜びに変換してくれる笑顔に助けられたところで、注文していた料理が運ばれて来た。
『いただきます』と手を合わせた泉夏に、秀王は提案した。
「来週の土曜日は夕方には仕事が終わるから、泉夏さえ良ければそれから会おうか?」
「私はいいけど、秀は大丈夫?次の日早いんじゃないの?」
「平気だよ。普通通りに起きて、急がず行くつもりだから。土曜は、一緒に夜ご飯を食べに行こう」
見る間に明るくなった泉夏の表情に、誘って良かったと秀王は思う。
それから暫く『美味しい』を繰り返す泉夏の様子を微笑ましく見ていた秀王だったが、躊躇を経て思い切って口を開いた。
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