満月
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女性がぼくを見る。色が白く、ちょっと小動物のような、しゅっとした顔だった。 ぼくは意を決した。はっきりさせておいた方がいい。 「これはちゃんとした意味で言います。と言うか……」 女性はきょとんとした表情でぼくの言葉を待った。月明かりの中、ぼうとした蒼白さが女性を包んでいた。ぼくは少し息を吸い、言葉を続けた。 「月が……月が綺麗ですね」 遠く、電車の音だけが聴こえていた。 (おわり)
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