クズ男を拾う話

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「へーぇ……ここがアンタん家?」 (なんでいるんだよッ!!) (俺、走ったよな…?男の猛ダッシュって結構な速さあるよな…?) 「開けないの?」 「いやお前がいるから開けられないんだよ!!」 「へーぇ。じゃ、大声で叫んでやろ」 「は、はぁ?叫んでどうなるんだよ」 「イケメンな俺に嫉妬して襲って来ましたーー……とか言っときゃ、皆信じちゃうかもね」 彼はニコニコしながらそう言う。 (まてまてまて!嫌な予感がするッ!) 「分かった分かった!入れるから!」 「やったーー。チョロ……」 「うっさい!早く入れもう!」 「おっとっと……もーーそんなカリカリしないでよ。大代藤也さん?」 「えっ、なんで知って……」 「…ボディーバッグってさ、ポッケ後ろにあるから取られても気付きにくいんだよねー意外と。ほら」 そう言って俺の免許証をポイッと渡してくる。 (お前が抜き取るの上手いだけじゃ…?) 「何か失礼なこと考えたでしょ?」 「……カンガエテマセンケド?」
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