駒月学園

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不安が募ったが、直接聞いてみないと気になってしょうがない。 仁は驚いた顔で 「そりゃ視えるだろ。」 と言ってきた。 (な、なんだよ……何の話だよ) 俺は視えないんだけど、と言うと 仁は今までにないほど目を大きく見開いて 口をパクパクさせていた。 「みえ、……え? お前、視えないって……え? じゃあなんで、ここにいるんだよ」 「面白い話をしているのね、岩倉くん 柚木くん。」 話に割って入ってきたのは数刻前まで俺が見ていた 委員長だった。 「柚木くんはまだ学園のこと何も分かってないでしょう? 委員長として学園を案内してあげる。」 心做しか目が笑っていないような気がしていた。
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