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「あ!また会いましたね!先輩!」
一ノ瀬燈だ。
今日も元気よくハキハキとした通る声で挨拶をしてきた。
と、行っても目と鼻の先に旧校舎3階へ続く階段が見えて
ついついそちらを見てしまう。
掲示板を見に来ただけなのだが……。
「気になるんですか?まあ、気になりますよね……。」
「?」
燈は少し目を伏せた。と思ったがすぐにいつものキラキラスマイルに戻っていた。
そしてこちらに前のめりになり
意気揚々と
「でも先輩、入っちゃダメですからね!」
「あ、ああ。」
「ま、私は今から入りますけどね!!!!」
「ああ………………え?」
ふふっ、と笑うと彼女はくるりと俺に背を向け
3階への階段を早足で上って行ってしまった。
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