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「!?」
坂を下っていたところ
後ろから女子生徒のすごい声とともに激しい
自転車の音が迫ってーーー
「うわあっ!」
「ぐっ!」
気がつけばコンクリートの上に倒れていた。
鈍い痛みと共に女子生徒の甲高い悲鳴が聞こえてきた。
「ぎゃー!!!!!え、大丈夫ですか!?
ご、ごめんなさい!生きて!死なないでください!!」
その甲高い声が脳に響き、徐々に視界が戻ってきていた。
ゆっくりと上体を起こすと
隣にはちょこんとコンクリートの上に正座した
女子生徒が涙目でこちらを見ていた。
「俺は大丈夫だけど、君は?」
「よかった〜!!
私も大丈夫です!あなたが下敷きになってくれたので!」
悪びれもしない純粋な顔で笑っている。
俺は彼女の倒れた自転車を起こした。
その様子に慌てて彼女も自転車に触れる。
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