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桜崎学園は無駄に予算があるので、整備が整っている。
本当に必要あるのか分からないような教室もあり、校舎が無駄に広いのだ。
それによって、昇降口から入って生徒会室に行くまでに10分近くかかってしまう。
2人は廊下を早歩きしながら、生徒会のメンバーについて話していた。
「はるくんはるくん!」
「ん…?」
「もう皆着いてるかな?僕達より先に来てる人達予想しようよ!」
「い…ね…」
「僕は、ゆうちゃんしかついてないと思う!れおくんもすずちゃんゆずちゃんも来るの遅そうだからさ!」
「おれ…れお…も…きて…と…おも…」
「じゃあ、僕はゆうちゃんだけ、はるちゃんはれおくんとゆうちゃんが来てるって予想でOK?」
「う…」
と、2人が楽しそうに話していいる間に生徒会室の前に着いた。
「じゃあ、せーので開けるよ?せーの!」
ギィィと音と共に生徒会室の扉が開くと、
「「はるくん!!のあっち!!おっはよー!!」」
と全く同じ声で2人が歓迎してくれた。
外見も声もそっくりな2人は、生徒会庶務を2人で務めている、東條すずと東條ゆずだ。
2人は一卵性の双子で兄のすずと弟のゆずは、見た目がとてもそっくりだ。
また、人が驚いている所を見るのが好きなため、度々イタズラなどを仕掛けては楽しんでいる。
可愛い見た目で、えげつないイタズラをすることもあるが、小悪魔のようなどこか憎めない。
そんな2人は、中等部の時も仕事をサボったりして、たまに人を困らせたりもしていたため、春とノアは時間通りに来るとは思って居なかったので、2人からおはようと言われてとても驚いた。
「なんで、」
「そんなに、」
「「驚いてるのー??」」
「まさか、」
「僕達が」
「「いると思わなかったりー?」」
そう言って春とノアはニヤニヤとしながら見つめる双子。
春とノアは申し訳なさそうにして、
「僕達より早く来ると思ってなかったから驚いちゃった…ごめんね?」
「ん…ごめ…」
「「しょうがないなー」」
「僕達だって」
「来る時は」
「「来るんだからね!!」」
「まあ、双子はいつも来るの遅いですもんね。春達が驚くのも無理ないでしょう。あと、いつまで扉の前にいるつもりですか?早くお入りなさい」
そう言って、2人分の飲み物を出すために給湯室に入っていったのは、生徒会副会長の南海侑也だ。
ちなみに、生徒会室には今来た春とノア以外の役員が全員揃っていた。
そして、2人分の紅茶を持って戻ってきた侑也は入学式の準備のために予定についての会議を始めた。
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