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「え?どうしたの?はるちゃん?」
「ハッ、ハッ、ハッ、カヒュッ」
突然息が荒くなり、ガタガタと震え出したおれに一番に気づいたのあが心配そうに声をかけてきた。
でも、おれはその声に答えられなかった。
『ごめんなさい!!』
『ごめんなさい!ごめんなさい!!』
『もう…許して…やめて…』
『ごめん…なさい…』
「ハルッ!」
「春!?」
「はるちゃんっ!!」
「「はるくん!!」」
「ッ!」
な、んで、あの時を思い出したんだ…?
そんな訳…ないのに…
「っ…ごめ…」
「気にしないで、ゆっくり深呼吸しよ?」
のあが小さな声で深呼吸を促してくれた。
おかげでちょっと落ち着くことができたけど、舞台の下を見ることが出来ない。
「予定変更だ。名前だけ行ったら下がっていい。俺がどうにかする」
れおが気を使ってそう言ってくれたので、ゆうが素早く名前だけ言って俺に話しかけた。
「春、大丈夫ですか?喋れなさそうなら私が…」
「う…ううん…だ…じょ…ぶ」
そう言ってもう一度深呼吸をして呼吸を整えると、
「おれ…は…しょ…き…の…まな…か…は…る」
そう言ってすぐにのあにマイクを渡した。
その後も3人は早く自己紹介して5人で舞台裏へと退場した。
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