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警備についての話し合いも順調に終わり、景品も決まった。
先生への説明や予算計算も終わりが見えてきた頃には新入生歓迎会まで1週間を切っていた。
新入生歓迎会が行われるのは5月の最後の週。
これが終わるとすぐに中間テストだ。
準備を早めに終わらせることが出来たのでメンバーは各々テスト勉強に時間を費やしている。
かく言うおれも勉強に熱中していたため、次のテストも大丈夫だろうと思う。
そして1週間が経ってついに新入生歓迎会の日が来た。
全校生徒が講堂に集まってゲームのスタートを心待ちにしているのがわかる。
おれは入学式の件で舞台に出ることが出来ないと分かっていたので、大人しく舞台裏からゆうたちを見ていた。
おれ以外の生徒会メンバーと風紀委員長が舞台に出ると、凄まじい歓声が講堂に響き渡った。
ちなみに副委員長であるあきはおれと一緒に舞台裏にいる。
れおが歓声を手で抑えると、途端に歓声が止んだ。
すごいな…
「これより生徒会主催新入生歓迎会を始める」
「今回の新入生歓迎会では、鬼ごっこを行います。鬼ごっこのルールについては会計から、景品については庶務から、諸注意については風紀委員長からお話がありますので、黙って聞いてください」
「はいはーい、僕からはルールについて話させてもらうよ〜ルールは簡単、鬼側と逃げる側に別れて貰って、鬼側は逃げる側を多く捕まえたら勝ち。逃げる側は最後まで捕まらなかったら勝ち。制限時間は3時間!鬼側なのか逃げる側なのかは今みんながつけてるGPS付き腕時計の色でわかるよ。とは言っても今みんなの腕時計はなんの色もないよね?なんと、今から鬼か逃げるかが分かります!じゃあ、一斉に点灯!」
のあが声を上げるとおれの腕時計が青く光った。
「青く光った人は逃げる人!赤く光った人は鬼の人だよ〜ちなみに、生徒会は全員逃げる側、風紀委員は不参加だからね!」
「ルール説明が終わったところで、」
「僕達から景品について話させてもらうね!」
「まず、鬼側の人は捕まえた人が多い上位3人に景品のどれかひとつを選んでもらいます!」
「逃げる側は逃げ切った人が景品を選べるよー!」
「「ここで特殊景品!!」」
「僕たち生徒会を、」
「捕まえた人には、」
「「なんと!生徒会の人になんでも言うことひとつ聞いて貰えます!」」
「ちなみにこれは鬼側逃げる側関係ないからね!」
「僕たちに聞いて欲しいお願いがあるなら誰でも追いかけてくれて大丈夫!」
「「以上、景品についてでしたー!」」
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