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「まず、今日の入学式は、舞台裏から参加します。舞台裏に椅子が並べてあると思うので、ステージに近い方から玲央、私、春、ノア、すず、ゆずと座ってください。また、入学式が終わったあと、すぐに任命式があるので、そのつもりで。」
「任命式の前に、れおくんは新入生代表挨拶があるよね?」
「ああ。」
「てかれおくんが新入生代表なんだ。てっきりはるくんだと思ってたからびっくりしちゃった」
「今回の代表生徒決めは、試験の結果じゃなくて教員からの推薦なんだ。それに、ハルだと人前で喋れないからキツイんじゃないかと思ったから引き受けたんだ」
「そっか!納得だよ〜」
「話を戻しても大丈夫そうですか?任命式についてですが、まずは生徒会から次に風紀委員幹部が任命されます。その後、玲央が生徒会代表で挨拶、一人一人意気込みなどを語っていきます。予め言っておいたので一言は考えていますよね?」
「「だいじょーぶ!!」」
「考えておいたよ〜」
「ん!」
「良かったです。で、その後風紀の紹介に入って、それが終わると舞台から退場ですね。くれぐれも風紀と問題を起こさないでくださいね。特に玲央」
「うっ…分かってる」
生徒会長である北小路玲央は侑也に釘を刺されたが、それもそのはず。
玲央は風紀委員長である宵崎棗と顔を合わせる度に喧嘩している。
元々、仲間思いだが、面白いことが好きであまり後先を考えず行動を起こす玲央と、綿密に計画を練って、慎重に行動する棗ではことある事に対立が起きている。
そのため、お互い顔を合わせると不穏な雰囲気が漂うようになってしまい、中等部の時から生徒会と風紀幹部の仲が悪いと思われてしまっていた。
別にそんなことは無く、玲央と棗以外は皆仲が良い上、玲央と棗も互いを認めあっているため、嫌ってはいないが、長年の付き合いで売り言葉に買い言葉のようになってしまっている。
「じゃあ、もうそろそろ講堂に移動しますか」
「「あいあいさー!!」」
「すずゆずちゃんは元気だねぇ」
「だな」
「ん…いい…こ…と…!」
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