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ーー話をしてきた。
結果は武士らしく腹を切れとのこと
だった。
白装束に着替え部屋に入る。
「ねえ、土方君」
「あ?」
「今日は私達が京へ上ってきた日だよ」
「…そうだな」
土方君が、どこを見ているか分からない。
私なのか畳なのか否、短刀なのか。
ーー部屋の外から私の名前を呼ぶ声が
する。
ぱたぱたぱた、と近づいてくる足音。
窓を開けるとやはり明里だった。
お互いに寂しくなるから、辛いだけだから
会いたくなかった、と言うのはおかしいが、複雑な感情が湧いてくる。
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