山南敬助目線
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「山南はん…なんで…!」 「…すまないね」 「なんで脱走なんてしたんどすか!? おらへんようなったって聞いてほんまに… 心配したんやから…っ」 「…すまない」 泣かせてしまった。だから嫌だった。 自分の死の直前に見る彼女の顔が笑顔ではなく泣き顔なのが。嫌だった。 私は謝りながら涙を拭ってやった。 「…おい、そろそろ」 「わかったよ」 ぴしゃり、と窓を閉め私は座った。 明里の泣き声が聞こえる。
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