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「だめだよ、ハル。ここで一抜けたは無いから」
「……でも、でも、」
「汚れるのなんて、セックスしてるんだから当たり前」
潜り込んだ指先が春斗の青い芯を探り当て、触れた拍子に目の前が明滅した。
「あっ、ご、ごめ……」
必死に堪えたのに間に合わなかった白濁が少しだけ筒先から零れる。春斗は息を荒げながら、悦くて苦しくて、双眸から涙をぼとぼと落とした。
「寧ろ、綺麗な物を汚しているのは俺の方だ」
葵の乾いた声音に怯え、春斗は反射的に首を横に振った。
そんなことはない。葵さんは大人で綺麗でかっこよくて、自分とは全く釣り合わない。
その思いを何一つ言葉に出来ず涙の止まらない春斗の瞳を、葵は顔を近づけてじっと見つめ、悪びれた色を湛えてにやっと笑った。
「出していいよ」
「葵さ……」
「俺も一緒にいい?」
春斗は濡れた目を見開き、こくっと頷いた。
自分を相手に葵が達することを想像するだけで我慢している物が全部出そうになる。
葵は、春斗の漏れ出た物でぬるついた二人の性器を包み、ゆっくり丁寧に擦り合わせた。その手つきは自慰をする時のそれで、感触もさることながらそれを見ているだけで十分倒錯的な気持ちになった。
「あ、……ああ」
もう堪えなくていいのだと春斗は自身の欲を許し、身体の中に入ったままの葵の指を求めて腰を揺らめかせた。
上下する葵の手の動きが速くなり、あっけなく訪れたオーガスムに再び春斗は身を委ねる。
頭の中で閃く、白く眩しい光に眼を瞑り、すぐに意識を手放した。
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