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プロローグ
雨の激しい夜だった。
その日、なっちゃんと僕は、2人の家族を失った。
そして、まりちゃんは僕の妹になった。
なっちゃん、24歳。
僕、8歳。
まりちゃん、2歳。
まりちゃんは、とても小さく、泣き疲れて、僕の腕の中で眠っていた。
なっちゃんは、泣かまいと目を見開き、僕とまりちゃんを抱きしめた。
なっちゃんとまりちゃんの悲しみや辛さが伝わってきた。
僕は子どもで、何も出来なくて、でも、僕はなっちゃんを見上げて、
「僕が、なっちゃんとまりちゃんを守るから」
そう言った。
なっちゃんの目から大きな涙が流れた。
なっちゃんは、すぐに涙を拭って、僕の頭をくしゃくしゃっとした。
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