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2年と1ヶ月
弟は2年と1ヶ月、俺が丁度休んでいる間。
アクシデントに見舞われた時もあったが、弟は間違いなく最強として現役を終えた。
ディープインパクトの血は海外からも求められる。
現役時代は凄かったけど強い馬は残せなかった・・・そんな話も競馬界ではあるあるなのだが、弟は走りも種もパーフェクトだった。
日本どころかヨーロッパでも活躍馬を出し、弟の種は1回4000万円まで高騰していた。
俺はケガが治ったからまた競馬場に戻って来て走り続けたが、若い時ほどスピードが出ない。
ひたすら敗戦を重ねる。
この時、俺は6歳。
弟は5歳で引退した、それで充分実績を残したから。
G2を勝つというのは凄い事だが、やはりG1を勝たないと種馬にはなれない。
このまま俺が引退すれば、タマを抜かれて乗馬になるか肉だ!
だから俺は6歳になっても7歳になっても走り続けた。
しかし、全く勝てなかった。
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