17人が本棚に入れています
本棚に追加
最終回
3年が過ぎた。
俺は「ディープインパクトの兄」から「キタサンブラックの父」と見られる様になっていた。
キタサンブラックは北島三郎をG1ホースのオーナーにした。
1つ勝つのも大変なG1を7勝、日本記録2位の勝利数を収める。
そして俺の価値が見直されるきっかけとなった。
「やはり競馬は血だ、ディープインパクトと同じ血だからブラックタイドの血も走る」
おかげで俺は今も種馬を続けている。
弟はもういない。
最後まで完璧な弟だったが天国にも超スピードで行く必要は無かっただろうに。
ますます俺の血の必要性は増す。
価格は80万円から200万円と上がったがまだまだ種馬としてはディスカウント。
そろそろまた第2のキタサンブラックを出さないとな。
俺の種馬サバイバル生活は今日も続く。
―完―
最初のコメントを投稿しよう!