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 カランカラン……。   「いらっしゃいませ……て、緑どーした、ひでえ顔」 「奏ちゃん、はよ〜」 「何時だと思ってる、ランチタイムだぞ」 「頭痛いし、コーヒー濃いやつ、キリマンジャロが飲みたい」 「うちのコーヒーは、二日酔いの薬じゃないぞ」 「……ガミガミ言わないでえ、頭に響く」 「まったく、成長ないな、もうすぐ青と唯も来るぞ」 「わかってるよう。だから早く復活しないと、お兄に怒られる」  今日は、結婚した兄夫婦が久しぶりに帰ってくるらしい。  というのも知ったのはさっき。  連絡あったのは昨日の夜だったみたいだけど、ね。  何しろ携帯確認したのがさっきだったし、お陰で具合良くないのに無理やり起きて、シャワーを浴びて、隣の喫茶店まで来た私を誉めてほしいな。  机に突っ伏している私の前に、ふわっと香るキリマンジャロ。 「ありがと」 「一応、胃薬あるぞ。コーヒー飲んでしばらくしてからにしろよ」  昨日は、びっくりして、混乱して、強いお酒飲みすぎた。  奏ちゃんには内緒だけど、昨日は奏ちゃんの妹の菜摘ちゃんと夕飯食べてた。  帰り際になって、爆弾落ちてきて、灰になった。というのも。
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