家族

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 ミコトさんの祝福の儀式を終え、二人がこちらに向き直る。化粧を施したアヤさんは神秘的で、おとぎ話に出てくるお姫様のようだ。 「でも、意外だったな。お姉ちゃんがハルカちゃんのお父さんと一緒になるなんて」 「わたしもまだ信じられないの」  これは夢か何かで、本当のわたしは過去の世界で眠っていたりしないだろうか。そんな事を考えてしまって、頭を振る。悪いことばかり考えると運気が逃げる。ミコトさんが常々言っていたことだ。 「わたし、叔母さんになっちゃうのか。ハルカちゃん、お願いだから、その呼び方はやめてね」 「ふふ、マナさんはずっとマナさんだよ」  ここにいる全ての人たちが、わたしに力を貸してくれた。父が魔法の力を借りて呼び寄せた縁は、決して作り物なんかじゃない。一緒に過ごした時間はかけがえのないものだったのだから。
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