大学の同級生?

1/1
前へ
/30ページ
次へ

大学の同級生?

彼女は僕を憐れむ様に言った。 「事故に遭ったの。全然知らなかった。御免なさいね。 そうなの事故に、。 記憶も無いんだ。、、、、、」 女性は言葉を噛み締めるように言った。 「水原君。私の事、覚えていないのですか? 思い出せない? 名前も分からない?」 と悲しそうに言うが、 「はい」と心苦しかったが正直に返事をした。 だが瞬間、別の事が閃いた。 (此の人、組織が雇ったサクラ。もしかするとサクラかも知れない。 街に出る事を誘ったのは、妹であり、知り合いに会うかも知れない、と言ったのも妹。ここで知り合いに会う確率など低いに決まっている。 偶然出会うなんて奇妙。仕組まれた事と思った方が良い。 信用してはいけない) 僕は、彼女の言葉を待った。 不自然なところが無いかを細心の注意を払って聞こうと。 「覚えて無いの?水原君。 私は、貴方と同じ大学にいたの。○○大学よ。 それも覚えていないのね。 私と貴方は学部が違っていたけど、サークルが一緒にだったの。」 ○○大学は両親から聞いていた大学と同じだ。 サークル活動の話は初めてだ。詳しく聞きたいと思った。 「何のサークルでしたか?」 彼女は、本当に覚えていなのを悲しんで言う。 「読書サークル。本を読んで、その感想を言い合うの。 時々、議論になった事もあったわ。覚えて無いのね。」と、残念そう。 「あの、、。貴方のお名前は、?」 「水原早紀。」 「同じ苗字なのですか?」 「冗談よ。本当は、水島早紀。 一緒の苗字になれたらいいな、と思っていたの。」 妹が口笛を吹いた、が音が低い。余計な事をする。 「結婚されているのですか?」と、妹が私の疑問を聞いてくれた。 ナイス、フォロー。 「まだ、独身です。いい歳だけど。まだです。」 何故か、独身アピール。 「兄と付き合っていた方なのですか?」核心を突く質問。 ナイスである。 「、、。いいえ付き合っていませんでした、私の片思いです。」 急な告白。 信じていいの?サクラでは無い事を祈りたい。 僕は、嬉しさを隠しながら言った。 「僕はどの様な人間でしたか?どの様な勉強、研究をしてましたか?」 と、一番聞きたい所を聞いた。 「お時間ありますか?長くなりそうなので、。」 早紀さんが聞いてきた。 聞きたいのは、やまやまだが、どこまで信じる事ができるのかは 見当もつかない。と思っていたが 「あります。時間ならたっぷりとあります。」 と妹が積極的に応えた。 僕は誰⁉️ 真相が分かるかも、、、。
/30ページ

最初のコメントを投稿しよう!

6人が本棚に入れています
本棚に追加