警察の見解

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警察の見解

小説 私は誰⁉️(18) 次の日、警察署に一人で行くことを決めた。 妹が付いてくると、聞きたい事も聞けなくなる。 しかし、私にはお金が無い。妹から貰うしか無いのだ。 屈辱的な感じは否めないが、ここは我慢のしどころでもある。 妹は「どこに行くのか」と、聞いてきたが、僕は何も応えずにお金だけを頂いた。 もし、妹が私の監視役なら、後を付けて来る筈だし、他の人に連絡を取るだろう。  私は、後ろに細心の注意を払いながら歩いた。 着けてくる者は居ない事を確認しつつ歩いて行った。 当然、妹の姿も無い。 警察署に入り、この前の刑事を呼んでもらいたいのだが、 名前を思い出せない。 だが、なんとか分かってもらった。 二人の刑事が、僕の前に現れた。 刑事は僕の事を覚えていてくれた。 反対に僕は刑事の顔をはっきりとは、覚えていない 刑事の顔は思い出せないが、この二人であろう。 刑事に尋ねた。 「僕の職場、もしくは会社から捜索願いが出ているかどうか?  教えてください。  また、僕は交通事故なのか?それとも、暴行を受けたのか?  どちらでしょうか?」 刑事は端的に応えてくれた。 「会社からの、捜索願いは出てはいない。  捜索願いを出されたのは、家族だけだった。  貴方は家族と会ったのでは、なかったのですか?  妹さんが病院に行ったでしょう。」  と、逆に質問された。  「先ほど、貴方は暴行されたと言いましたが、私たちの見解は、   交通事故だと断定しています。まあ、刑事の勘というものです   轢いた車、人物の捜索はやっております。」     警察は、本当に轢いた人物を捜索しているのだろうか?   と疑ってしまったが、これは最近の癖だ。      「でも、病院では、僕は暴行を受けた可能性がある    と言ってましたよ。」    と、二人の刑事に強い口調で僕は言った。   「そうですか?しかし警察では交通事故と判断しました」       「何故ですか?私の傷跡を確認したのですか?」    「確認はしました。しかし暴行だとは断定できませんでした     あの状況からみて、交通事故の可能性が最も高いと思われ       ます。また、暴行を証明する貴方の記憶が無いので有れば     どうしようもありません。貴方からの申告が無いと」         「私は、誰に発見されたのですか?」     「通りがかった人にです。」      と刑事は答えた。       愚問であったかも知れない。      聞くことが、思いつかなかった。      私が暴行で無く、交通事故だとしたならば、      妹や両親を疑う理由は無くなる。      警察の見解を信じた方が私にとっても、楽な事なのだ          が、真相はどうなのか?     もう一度、病院に行って確かめてみたい気持ちになった。         私は一体、何者?
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