大学の教授達

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大学の教授達

次の日、大林さんと昨日の喫茶店で会った。 大林さんが、大学時代の写真を携帯の画面で見せてくれた。 写真を見て大林さんと、友達であったことは間違い無いと 確信した。 二人で、母校の ◯◯大学に行った。僕は全く覚えていないが、 大林さんは、懐かしそうに辺りを見回している。 校内はかなり広いみたいだ。 学生達も大勢いる。 大林さんは大林さんの知っている教授に会いに行った。 その教授の名前は、小林と言う 小林教授は歳の頃なら、50代始め、身長165cmぐらいか。 小太り。 大林さんと小林教授は旧交をあたためていた。 大林さんは私を紹介した後、大林さんは小林教授に 質問した。 「以前この大学の教授で、上顎と下顎の噛み合わせの悪い  教授がいませんでしたか?」   「居ましたよ。小山内教授でしょ。それが、どうかしましたか?」 名前が判明した。この人に会えば全てが分かるのではないかと 大きく期待が膨らんだ。 「その、小山内教授はどちらに居ますか?」 とさらに大林さんは聞いた。 「小山内君なら、何年か前にこの大学を辞めたよ。」 とさらっと言った。 (大学を辞めた!)と僕は心で叫んだ。 「今、小山内教授の居場所がわかりますか?」 と、大林さんは、さらに聞いた。 「知らない。あまり小山内君とは親交がないので」 と、また さらっと言った。 僕は少し落胆したが、小林教授に聞いてみた。 「私は、水原学と言います。以前、小山内教授と共に研究していたものですが、小山内教授にお会いしたくて、この大学に来ました。 どうしても、小山内教授にお会いしたいのですが、誰か小山内教授を知っている方がいらっしゃらないでしょうか?」 小林教授は、またもや、さらっと言う 「君の事なら知っているよ。うちの大学の有名人だったから。  小山内君の友達は、この大学ではいないだろうな。  君ぐらいだろう?小山内君と親しくしていたのは。」   僕は、この大学の有名人?ここは、もう少し聞こうと思った。 「私、実を申しますと、交通事故に遭い、自分の記憶を無くしたのです。 調べていく間に、大林さんと出会い、今日ここに来る事が出来ました。 小林教授が、私の事を何か知っている事が有れば教えて頂きたいのですが?」 「記憶を無くした!君が?」 と、ここはさらっと言わずに、驚いて言った。 「気の毒に、、、、。小山内君の事は余り知らないが、君の事なら 少しは知っているし、他の教授も君の事を知っている人も何人かいるよ。呼んで来ようか?。」 (嬉しい。僕って有名人。この言葉、信じて良いよね!) と心では、絶叫していたが、表情はその嬉しさを噛み殺す様に、 平静さを装っていた。 窓際に置いてある、椅子に座って待っていた。 5分ぐらい待っていると、小林教授と他三名が私と大林さんの前に現れた。 三人共、僕の事を知っているが、僕は覚えていない。 三名の内一人は女性だ。 三人共、年齢は40歳以上50歳未満に思えた。   この話は次回に。
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