上巻最終回

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上巻最終回

小説 私は誰⁉️(28) 私は大林さんと別れ、大林さんは田舎に帰って行った。 大学からの帰り道、私は考えながら道を歩いていた。 大学の教授達から聞いた事は真実であろう。 だが、妹や両親が本物かどうかは未だ明確にはしていない。 小山内教授は一体何処にいるのであろうか? 何故、私に連絡してこないのか? もしかしたら、私を襲ってきた者達に、監禁されているのかも知れない。 また、最悪のケースも考えられる。 小山内教授を捜索する事で、私が研究していた事もわかる。 あれこれ、考えながら歩いていたら、道を間違えてしまった。 来た時は、大林さんの後についてきたので、良かったのだが、 簡単に帰る事が出来ると思っていたのだが、知らない場所に来てしまった。自分のマンションとは、近い距離のはずだと思うのだが、 帰り道が分からない。 これも暴行を受けた為に、方向感覚がおかしくなってしまったのだろうか? 仕方がないので、タクシーを拾って、マンションまで帰った。 部屋に入ると、妹がいた。おまけに両親も来ていた。   「お帰りなさい。お兄ちゃん何処へ行ってきたの?  遅かったわね。お兄ちゃんの事、何か分かった?」 と、妹が聞いてきた。 「一人で行動して、大丈夫か?」 と父が聞いて来た。 「大丈夫だけど、何でそんな事聞くの?」 「だって、お前は子供頃から方向音痴だったんだよ。  知らない所に行くと、必ず迷子になるんだ。  だから、目が離せ無かった。大人になってからも  方向音痴だったが、今日は上手く帰る事が出来て良かったね。」 (僕は、幼い頃から方向音痴だった!衝撃の事実である。) 暴行されたせいでは無いのか? 僕の幼い頃を知っている父は、本当の父かも知れない。 「お父さんの血液型、確かA型だったね。」 と、私は唐突に聞いてみた。 「そうだよ。」 何事もなく父は答えてくれた。 「お母さんはB型だったね。」 これも、唐突に聞いてみた。 「私はO型だよ。何でBなのよ。」 と、何のためらいも無く、母は答えたが、一瞬顔色が変わった。 私はこの瞬間を待っていたのだ。 (この両親は偽者か?という事は妹も偽者か?) 何故なら、私の血液型はB型である。 A型とO型の両親からB型の子供が生まれはずがない。 この人達は一体誰なんだ。 両親と妹は何も無かったかのように、平然と会話を続けている。 私は、疑いの目でその人達を見いてた。 その時、テレビからニュースが流れてきた。 それは、私にとって衝撃的なビッグニュースであった。 正規版及びパラレル版に続く。 e368bc36-6a58-438f-8c71-5feb7ed7ee26
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