両親との会話

1/1
前へ
/30ページ
次へ

両親との会話

両親は、僕の子供の頃の話しを聞かせてくれた。 両親の話によると、僕は子供の頃から、成績が良く、中学生の時、生徒会長もしていたという事であった。 高校は有名進学校に行き、大学は●●大学に入った。 現在は、ある研究所の一員となり、 「これが成功すれば、世界的にも凄いマシンができる 」  と、僕が両親に話していたそうである。 だが、両親はその研究が何かを知らない。 僕が、話さなかったという事だ。 どうやら、僕は秘密の研究をしていたらしい。 …この人達、本当に僕の両親だろうか?。信じていいのか?… 「僕は、気が付いた時、病院にいたんだけど、何が原因で怪我したんだろう? 誰かに何か聞いてますか?」 と、三人に聞いてみた。 父が言うには、 「警察からは、『交通事故と聞いている。轢き逃げだと。犯人はまだ捕まって無い』と聞いているが・・・」 僕は交通事故では無く、暴行された様に聞いていた。 誰に聞いたのか、覚えていないが、医師か看護婦?どちらかだろう。 でも、警察ではその様に言っているのか? 交通事故と暴行では全く違う。 事故は偶然だが、暴行には意図もしくは意志がある。 「道路上に倒れているのを、発見され病院に搬送された。」と さらに父は言う。 「僕の子供の頃の写真ありますか?」 と、母に聞いてみた。 母は、「此処には無いけど、家にある」と言うが、  その母の態度に、何処と無く違和感がある。 妹が、「お腹空いていない?」と聞いてきた。 少し空いてはいるが、もっと自分の事を知りたい。妹の言葉を無視した。 「僕の誕生日はいつ?一体僕は何歳?」 「平成6年8月8日よ。幾つになるの?」と逆に、母から聞かれた 僕は28歳。 「僕は、結婚してるの?彼女はいるの?」 「結婚はしてない。していたら、連れてくる。それより彼女もいないのか?」 と、逆に、父から聞かれた。 だんだんと、自分が見えてくる。 「ねえ、お腹空かない」と、しつこい妹。そんな言葉は無視。 「僕の住んでいた所は何処?研究所って何処にあるの?」 両親は顔を見合わせた。 「研究所は何処かは、知らない。 だけどマナブのアパートなら知っている。」 「何処なの?そこは。住所は?」 「正式な住所は覚えていないが、場所は知っている。 明日、マナブの部屋に行こう。何か思い出すかも知れない。」 「お父さんは、僕の所に行った事があるの?」 と聞いたら。 「一度だけ行った」と言われた。 母も一度だけだった。妹も同じだ。 違和感を感じた。それは妹にだ。僕は、妹の所には時々行くが、 妹は一度だけだった。 普通の兄妹はそうなものだろうか? そもそも、僕に妹がいたのか? いったい、僕は誰⁉️。 独身、彼女無しまでは、信用できるとしても、、。
/30ページ

最初のコメントを投稿しよう!

6人が本棚に入れています
本棚に追加