僕のマンション

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僕のマンション

次の日、妹に案内され、僕のアパート連れて行ってもらった。 平日であるのに、妹は仕事に行かない。 尋ねたら、妹は有給休暇をとっているとの事。 どの様な会社かは言ってくれない。 ただ、コンピューター関係だと言っていた。 妹を、信じている振りをしよう。 十五分程歩くと僕の住んでいる所に着いた。 アパートというよりも、マンションだ。 僕は、自分の部屋の記憶も無い。 鍵も持っていない。 妹が、管理人から、鍵を借りて来たみたいだ。 部屋に入ると、妹の部屋と違って、かなり広い。家賃も高そうだ。 僕は、高収入だったのだろうか? 研究者と言っていたが、何を研究していたのだろう。 トイレと風呂は別れていた。 先ずは、そこを確認。 3LDKで、一人が住むには贅沢な感じがした。 僕は本当に独身だったのだろうか? 何故、一人でこの様な、贅沢な広さの部屋を借りたのだろうか? 自分自身に疑問が湧いた。 部屋を見て、何か不思議な感じ。 全く、生活感が無いのだ。 僕は、この何日間は入院していた。 ここで、生活していたならば、ゴミもあるだろう。 埃だって付くだろう。 雑誌や本だって、片付いていない事もあるだろう。 しかし、部屋は綺麗に片付いている。誰かが掃除したみたいだ。 …おかしい、誰かが此の部屋を用意したのか?… 「いい部屋ね。私の部屋とは大違い」 と妹が言った。 その言葉に僕の体が凍りつく。 ついに、妹の化けの皮が剥げた。 彼女は他人だ。 でも、気づかない振りをしよう。 相手を騙すのだ。 何者かが、此の部屋を私に当てが得たのであろう。 それは、彼女の仲間であろう。 だが、何故? 彼女はおそらく、僕の監視役だ。これを逆に利用しよう。 彼女を他人と想定すると、あの両親と名乗っている人も当然他人。 私の不審と思っていたことに説明が付く。 そうすると、今まで、聞いていた事は、どこまで本当なのか? 名前も、年齢も、 サッパリ判らない。 研究者だけは本当の事の様に思う。 研究していたのが、何か?それが分かれば、疑問が解けるかも知れない。 一体、私は誰なんだ⁉️。そして妹の正体は?
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