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第3章 仲間との春
母を亡くした事は悲しかったし辛かった
だけど母が残した宿題が僕を変化させた
一人で考える世界は狭い
大学で同じ宇宙の謎と向き合う仲間が出来た
僕とドハとソンユンとヒョン
先輩から譲り受けた小さな研究室で
毎日語りあっていた
今は2002年 僕らは20歳になっていた
そしてまたもや惑星パレードが来る
自分の秘密は話せないが毎日
4人でその時に何がどうなるのかを
話しあっていた不吉な事が来るとか
街の噂は飛びかっていたが
4人は科学的な話にしたかった
休みが終わり大学に戻り
3月の新学期からは
4月18日辺りにはまた
惑星パレードが来ると
4人は少し興奮していた
先輩が残してくれたパソコンと
4人の携帯であらゆる可能性を話した
惑星パレードはそんなに怖くない
問題は太陽へと引き寄せられる
各惑星からの引力がペテルギウスに
どんな影響を与えるのかが
課題の中心にはなっていた
僕は自分が、何者なのか?
この惑星パレードで解るかもと
少しは期待していた
街中では間もなく開催される
日韓共同開催の
world cupで浮き足だっていた
毎日が楽しかった。
夜遅く迄4人で話し合いたかったが
3月の末にドハが暫く
夕方迄しか居られない、すまない
父が渡米するから母が不安定だからさと
寂しそうに言うから時間の許す間に
大事な事は話し合う事にした
4月18日の惑星パレードだけは
一緒に観察しようなと約束したが
3日も経たない内にドハは
大学にさえ来なくなった
真っ赤な服を笑い飛ばした翌日からだ
学生課に聞いてみたら
休学になり渡米したと言われた
僕らに何にも言わないで
ドハは突然消えてしまった
3人でまた違う謎解きになった
たけど惑星パレードは近づく
僕は僕の可能性で頭が混乱していた
あの日18日の突然の出来事で
3人は何かに引き寄せられた
鳴らない携帯
バーストする電源
パソコンの中の謎の記号
僕らは強い力で弾かれた
次の瞬間にソンユンの携帯に
また謎な記号がゆらめいた
でもその記号の向こう側に
赤い金魚が見えた瞬間に
確かに赤い服のままのドハが見えたんだ
突然消えたドハだった
3人で顔を見合せたこれは何なんだ!
全く理解出来ない瞬間だった
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