最後の恋

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話も合うし、気遣いがある彼女とやりとりしているうちに (会ってみたい) という気持ちが強くなってきて、ある日思いきって、 「会ってみたいな」 とメールを送ってみた。 おそらく駄目であろうと思っていたら、 「いいよ。ただ今日は知り合いの所でバイトしています」 というメールとともに、韓国料理店の場所も一緒に送られてきた。 車で1時間位だったので、 「それじゃ、これから行くよ」 とメールを送ると、 「分かりました」 とすぐメールがきた。 俺は、すぐ身支度を整えて、車で料理店に向かう。 時計を見ると15時位なので、 (夕食にはちょっと早いな) と思いつつ、 (何を話そうか) と考えながら運転していると、 「目的地に到着しました」 とナビが知らせたのでびっくりした。 店内に入ると、この時間でもお客でいっぱいだった。 見回してみたが、よく考えたら彼女の顔を写真でしか見たことないことに気付いた。 (分からないな) と思っていると、 「いらっしゃいませ」 と声をかけられてびくっとした。 「ただいま満席ですのでお待ちになりますか?」 と聞かれたので、振り返るとボブヘアーの目の大きいきれいな女の子が笑顔で立っていた。
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