2人が本棚に入れています
本棚に追加
「君のことが好きだ」
と言った。
びっくりした顔のウォニョンは、
「私も」
と言ったので、俺は無意識のうちにウォニョンを抱きしめていた。
シャンプーのいい香りがし、
「どうもありがとう」
と俺が言った時、ウォニョンを抱きしめていることに気付き、
「あっ、ごめんね」
と言って、手を離した。
「大丈夫」
とウォニョンは俯いて言い、
「とてもうれしい」
と顔を上げて笑顔で言った。
「今日はどうもありがとう。気をつけて帰ってね」
と俺が言うと、
「後でメールするね」
とウォニョンは、手を振って車に乗り込む。
ウォニョンの運転する軽自動車が見えなくなるまで、俺は車に乗らずずっと見ていた。
手にはウォニョンの体の感触がまだ残っていた。
季節は、春から夏に変わり、秋の入口になった。
俺とウォニョンは、変わらず毎日メールをし、週に1日は時間が合った時に食事をし、買い物をし、深い関係になり、
(ずっと一緒にいたい)
と思うようになってきた。
山の紅葉が、色付き始めた頃、
「話したいことがあるから今日会える?」
とウォニョンからメールが来たので、夜会うことにした。
最初のコメントを投稿しよう!