最後の恋

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「君のことが好きだ」 と言った。 びっくりした顔のウォニョンは、 「私も」 と言ったので、俺は無意識のうちにウォニョンを抱きしめていた。 シャンプーのいい香りがし、 「どうもありがとう」 と俺が言った時、ウォニョンを抱きしめていることに気付き、 「あっ、ごめんね」 と言って、手を離した。 「大丈夫」 とウォニョンは俯いて言い、 「とてもうれしい」 と顔を上げて笑顔で言った。 「今日はどうもありがとう。気をつけて帰ってね」 と俺が言うと、 「後でメールするね」 とウォニョンは、手を振って車に乗り込む。 ウォニョンの運転する軽自動車が見えなくなるまで、俺は車に乗らずずっと見ていた。 手にはウォニョンの体の感触がまだ残っていた。 季節は、春から夏に変わり、秋の入口になった。 俺とウォニョンは、変わらず毎日メールをし、週に1日は時間が合った時に食事をし、買い物をし、深い関係になり、 (ずっと一緒にいたい) と思うようになってきた。 山の紅葉が、色付き始めた頃、 「話したいことがあるから今日会える?」 とウォニョンからメールが来たので、夜会うことにした。
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