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二
翌日。恋人が行方不明になった事と町外れの林で爆発があった事が、学校のホームルームで知らされた。彼が林で死んだのだと悟った私は、放課後、彼が最後にくれたネックレスをして林に入った。
林の奥には、肉片が散らばっており、大きな肉塊を二匹の烏が啄んでいた。
烏の奥に彼の頭を見つけた私は、近くに座り、それを抱きしめながら小さく言った。
「馬鹿ね……私も人造人間なのよ」
あの烏も死んでしまうのだろうと思いながら、私は両目を閉じた。身体の中で、爆弾のスイッチが入った音が聞こえた。
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