初めての高鳴り

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私にこんな感情があるなんて知らなかった。 気がつくとあなたのことを目で追っている。 でもあなたは、私と目が合わせる気がないのね。 いつも前を向いてばっかりで、私の前から猛スピードでさり去ってしまう。 私はあなたに会うためにここにいるのにあなたは、私のことなんか無視。 頑張っているつもりなのよ。 あなたに包まれたい。 でも、絶対無理ね。 故障した体がないと、来てくれないんだもの。 白い体を治すために、黄色いあなたがくるんだもの。 いつも目線は故障したものばかり。 と、目の前が黄色い電車で一杯になった。 あぁ、やっぱりかっこいい。 光る眼はまっすぐ前ばかりを捉えている。 いつか私のことも見てね。 ドクターイエローさん。 完
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