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ゆうれいの願い事 3
まあそれは俺だって人のこと言えないんだけど。
人生ってそうやって出来てんだろうし。
俺にだって全く同じことが言えるんだろうけどさ。
でも俺さあ、琉生と離れるの嫌なんだよね。
「なあ、琉生、起きてる?」
「…死ねば」
「え、もう一回して欲しいってこと?」
「死ねよ」
「死ぬなら一緒がいいなー」
「何言ってんのおまえほんとに死ねば」
うつ伏せになって枕に顔を埋めていた琉生が、もぞもぞと動くと、顔を上げて俺のことを睨みつけてくる。
何、そんな目えしたって、全然怖くねえし、むしろ逆効果にしかならねえんだけど。
少し潤んでて、目尻が赤く染まってる、そんな表情見せられたって、ただの色っぽい流し目にしか見えねえんだけど。
誘ってくれてるんですか?って感じに取られちゃうから、やめた方がいいよ、それ。
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