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囚われているのは
家に戻ると、また同じことを繰り返しが始まる。
自分でも分からなかった
でも本当は気づいていても、もう引き返すことができないところまで来てしまっていて
今更、戻ることも取り消すこともできない
それでも大罪人さんのに会ったことを思い出すとなぜか気持ちが楽になっていく。
そしてまた…大罪人さんに会いに家を抜け出す。
『今日は霞んで見えるな』
大罪人さんは昨日と同じ場所に座り、煙管を持って時より吸いながら少しかけた満月を見ていた。
「あの…」
『また来たのか?』
「大罪人さんこそ」
『俺は満月の時にしかココに来れねぇ。どうやら俺もあそこの人間みたいだ』
満月の日にしかココに来ることしかできない
その日に以外は会えないと言う事。
「…なんで来れないのですか?もっとお話したいのに…」
『満月じゃないと動けねぇようにされてるんだよ』
嘘のはずなのに、この人が言うと本当な気がして
「大罪人さんは満月に愛されているのですね」
そう言って笑う。
『ああ、そうかもな』
大罪人さんは満月を愛おしそうに見つめる。
「私も満月ならいいのに…」
こんな綺麗な満月なら囚われてもいいと思ってしまう。
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