9人が本棚に入れています
本棚に追加
『島の呪い』
「痛っ……!」と顔をしかめながら、思い切り叩いても痛みが消えなかったので、ため息をついて近くの椅子に腰を下ろしました。そして天井を見上げながら考えた末、たったひとつの結論に達しました。
「よし、寝よう!」
15日(現地時間)午後6時頃――。
沖縄県那覇市
「うーん……」と唸りながら目を覚ました俺はゆっくりと体を起こすと軽く伸びをした後で時計を確認した。すると時刻は既に夕方近くになっていたので慌てて飛び起きた後、急いで身支度を整えてから部屋を出たところで近くにいた女性に声をかけた。
「あの、すみませんがちょっといいですか?」
「はい、何でしょうか?」
「実は道に迷ってしまったんですけど、どうしたらいいのかわからなくて困ってるんです」
俺がそう言うと相手は不思議そうな顔で見つめてきたもののすぐに笑顔を浮かべると
「わかりました。それではご案内しますのでついて来て下さい」と言った後で歩き始めたので後に続いて歩きだした。しばらくしてからエレベーターに乗るとそのまま最上階まで移動した後でようやく目的地に着いたらしくドアが開いたかと思うといきなり部屋の中に案内されたので驚いてしまったものの言われた通りに中に入った。すると部屋の中には大きなベッドが置かれていてその上には一人の女性が眠っていた。それを見て思わず息を呑んだ後で目の前にいる女性に話しかけた。
「えっと、この人は?」
「私の妻です」
「そうですか……」
「では早速ですが始めましょうか」と言うとベッドの上に横たわった状態で眠っている女性の胸元に手を置いた後で目を閉じながら呪文のようなものを唱え始めた。するとその直後、突然彼女の体が光り輝き始めたかと思うと次の瞬間には跡形もなく消えてしまった。その様子を呆然としながら見ていた俺は我に返ると同時に彼女に質問した。
「今のは何なんですか!?」
しかし、それに対して彼女は何も答えなかったので代わりに隣に立っていた男が答えてくれた。その男というのはアメリカ人らしい外見をしていたが名前はロバート・アンダーソンというらしかった。そこで気になったことを尋ねてみたところ意外な答えが返ってきた。
何でも、この男はアメリカ軍の将校で任務のためにこの島を訪れており現在は調査のために滞在しているということなのだが、先ほど消えた女性は彼の妻のリサだというのだ。それを聞いて驚愕したものの次の質問をする前に彼女が話し始めたので耳を傾けた。
「まず最初に言っておきますが、今から話すことは全て事実であり、全て真実であることを理解しておいてください」と彼女は言った。皆は無言で頷き、彼女が語り始めた内容は以下の通りであった。
まず、事の始まりは今からおよそ100年程前に遡る。当時、この島を統治していたと言われている人物は元々は普通の人間だったらしい。しかし、ある日を境に人が変わってしまったかのように次々と島民たちを殺していった挙句、最終的には全員を殺してしまったことで伝説となった。ちなみに殺された人間の中には幼い子供も含まれていた。これだけでも異常性がよく分かるだろう。
ところが不思議なことに、彼を殺した犯人は未だに見つかっていない。さらに、事件があったことすら誰も知らないような状態になっているそうだ。
そのため、現在に至っても事件の真相は謎のままである。しかし、一つだけ言えることがあるとすれば、今でもこの出来事が続いている可能性があるということだ。なぜなら、先程いなくなったばかりのはずの人間が再び現れたからである。しかも、今度は一人だけではなかった。彼らはいつの間にか姿を消していた。その数は全部で7人であり、年齢は20代から40代の男女がそれぞれ3人、50代の男性一人で合計5人だった。
「どうして彼らがここにいるの?」と尋ねたところ、彼女は言葉を濁した。「わからないけど、偶然ではないと思う」と答えた。しばらく黙って考えた後、俺は勇気を出して彼らがどうなったか尋ねた。「残念ながら、もうこの世にはいないと思われます」という衝撃的な返答が返ってきた。詳しいことはわからないと言われましたが、何者かによって殺害された可能性があるという。
「今は情報を集める必要がある」と彼女は続けました。
最初のコメントを投稿しよう!