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また、近くに大砲の弾が落ちました。
私は、自分の身の危険を感じると共に、占守島で戦っているお父さんのことを思い出しました。
お父さんも、砲弾が飛び交う中、国を守るために戦っているんだろうな……
「お父さん、私も今、こうして国を守るために頑張っているよ!」
私はそう、つぶやきました。
その時、私の耳に飛び込んできたのは、聞きたくない話でした。
「ソ連の軍艦が、択捉島や国後島に近づいているそうよ……」
え? それらは北海道のすぐ隣の島……
そんなところまでソ連軍が来ているの?
ということは、占守島は……
いや、そんなことを考えてはダメだ。
私は最後まで、樺太の電話を守るんだ。
そう決意した途端、港から聞こえていた大砲の音がやみました。
攻撃は終わったのでしょうか。
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