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「私も小説を…です。あっ。海野先輩は、図書室によく…来るんですか?」
誤魔化して、また質問をしてしまった。
「たまに来てるよ。急に本を読みたくなることがあってね。それに、ここは静かで落ち着くんだ」
図書室内には、寝ている人か、スマホを見ている人しかいない。
本を読んでいるのは、海野先輩か私ぐらいだと思う。
あ、もしかして私…。
「私…邪魔しちゃいました?」
海野先輩の読書を邪魔してしまった。
いきなり声をかけちゃったし…迷惑…だよね。
「いや、邪魔じゃないよ。明瀬さんも本が好きみたいだし、仲間が出来て嬉しいんだ」
海野先輩は嫌な顔をせず、笑顔で答えた。
好きという海野先輩の口から出た言葉に意識してしまう。
私のことじゃなくて、本のことなのに。
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