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「でも…」
海野先輩は言葉を続ける。
「少し、視線が熱いかな」
「わぁ…ひゃぁ…」
自分で驚くほど変な声が出てしまった。
見られていたんだ…海野先輩が本を読んでいる姿を…ページをめぐる手を…。
恥ずかしくて顔から火が出そうだ。
「ご、ごめんなさい!」
立ち上がって、頭を下げて謝った。
「明瀬さん、しーっ」
「あっ…」
また大きい声を出してしまった。
「…ごめんなさい」
小さい声で謝りながら再び座る。
「明瀬さん、面白い子だね」
私の行動を見て、海野先輩に笑われてしまった。
今思い出しても恥ずかしい、図書室での出来事だ。
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