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「じゃあ俺が一年の教室まで案内するよ。ついておいで」
「は、はい!」
男子は、私が来た逆方向へ歩き出した。
逆方向へ歩いていた自分が恥ずかしくなる。
前を歩く男子の背中は大きくて、すごく頼もしい。
しばらく歩き、曲がった所で男子は足を止めた。
「この先が一年の教室。ここまでで大丈夫かな?」
「は、はい…大丈夫です」
「そうだ。君にもこれを渡しておこう」
男子は紙を取り出して、私に差し出す。
受け取って紙を見ると、校内の地図が描かれていた。
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