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「迷子になった新入生に渡しているんだ。俺も入学したての頃は、迷子になったことがあったからね」
男子は笑いながら言った。
「でも…私が新入生って…よく分かりましたね」
「あー、制服のリボンの色で分かったよ。男子だとネクタイの色で分かるんだ」
男子のネクタイを見ると、同じクラスの男子と色が違う。
なるほど、学年によって色が違うんだ。
ということは…この人は先輩?
「もうすぐチャイムが鳴るから、ホームルームに遅れないようにね」
男子は私に向かって、小さく手を振りながら去っていく。
先輩のおかげで、無事教室に戻ることが出来た。
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