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Oh my god despair
~シュルク視点~
俺は、シュルク。
闇の世界の住人だ。
生まれつき、俺は不老不死だ。
だから退屈しのぎに、
人間界にきて人間の希望を失望にさせて帰る。
希望が満ちた人間の瞳を、失望に満ちさせるのが好きだ…!
そりゃあ、最初は人の為にうごいて、夢をかなえるのが好きだったさ。
だけど、人間は、俺が夢のために動いたことを忘れる奴が多かった。
覚えててくれる奴もいたが、それは少数だった。
次第にたかが人間の為に夢をかなえるのがばからしくなって、
試しに失望させてみた。
今でも失望させた人間の失望に満ちた瞳、絶望に満ちた顔を覚えているよぉ…
‥‥ほんっっっとに堪らなかった。
それから失望する顔を見るために動いてるってわけ!
‥‥今回のターゲットは、
街中にいる希望に満ちた目をしているあいつにするか!!
~ターゲット視点~
どうも、コルです!
アイドルになりたい高校生だ!!
今は、地下アイドルでもいいからスカウトされないか、
街中をうろついている最中だ。
アイドルになりたい理由は、
キラキラしていて、夢と希望を与えられる仕事だから!
今日もスカウトされなかったと思ったら、黒いフードをかぶっている男の人に話しかけられた。
アイドルスカウトかなと思ってワクワクしていると、予想外の事を言われた。
「急にすみません、あなたの夢をかなえられるかもしれません。」
そんなことを囁き気味に言われて驚いたからつい
「え、まじですか!?」
と大声で言い私の声がこだましてしまった。
まわりのひとたちが、不審がってこっちを見ている。
気を利かせたのか、 黒いフードの男の人が
「ここで立ち話はなんなので、お店行きません?」
と言ってきた。勿論、OKした。
なんでかっていうとまだ半信半疑だけど、
もし本当だったら、ここで断るのはもったいないと思ったからだ。
おしゃれな飲食店についたが、
ここの飲食店はうす暗く、人ひとりいなく
なんだか、不気味だなと思いつつも、話を進めた。
「俺…じゃなくて私はシュルクと言います。」
シュルクさんは言い間違えて焦って言い直したが、私は気になって、言った。
「シュルクさん、夢が叶えられるってどういうことですか?」
すぐにシュルクさんは答えた。
「ええ、この私にかかれば、夢を叶えることはたやすいことですよ。」
と、得意げに言った。…答えになっていないが。
…そこは無視して、私は気になったので質問した。
「じゃ、じゃあ!みんなのアイドルになることも可能ですか?」
そしてシュルクが
「そりゃあ私は、闇…じゃなくて天使ですから!!」
と言って
「でも、夢を叶えるには、契約書にサインをしないと、無理なんです、、。」
面倒くさくて契約書を読まずにサインした。
「はい~!!これで契約成立です!!1日後には人気アイドルになっていますから!期待して待ってて下さいね~!!」
そうして気づいたら、部屋にいた。
私はワクワクしながら寝た。
起きてネットを見たら、人気アイドルになっていた。
でも、私の望むアイドルじゃなかった。
それは、子供番組に出ているアイドルで、テーマパークにありそうな着ぐるみを着たアイドルになっていた。
ー察しのいい人なら気付いたと思うが、そうみんなのアイドルはアイドルでも、【子供のみんなのアイドル】だったのだ。
そして忘れていたかのように、思い出した。
アイドルになるまでの過酷な日々を。
私はひどく失望した。
そして次第に腹が立ち、大声でシュルクを呼んだ。
「ちょっとお~!シュルク思っていたのと全然違うんだけど!?いるんでしょ?
でてきなさい!!!!!」
と言ったら、シュルクは出てきた。
「え~契約書に書いてあったじゃないですか~?
【ただし、子供に人気なアイドルになる】って。
ちゃんと契約書を読まないあなたが悪いんじゃないですか~?」
と煽りながらいってきた。
そして契約書を見せた。
そこにはちゃんと最後に丁寧に太字で赤い文字で書かれていた。
「こんだけはっきりと示していたのに、議論を持ち出さなかったあんたが悪い。…あぁ~議論を持ち出したら書き直したのに。
闇の世界の住人に契約を書き直すのは無理だから。じゃね~!!」
と冷たく言って消えてしまった。
私は、ひどく絶望した。
そしてピンポーン!と明るい音のチャイムが鳴った。
マネージャーが来たのだろう。
…‥‥でも、プロデューサーに本格的にアイドルになりたい。と言ったら、
検討してくれるかもしれない。
そんな前向きな気持ちで、私は、玄関を開けた。
~シュルク視点~
俺は、悔しかった。
だって今まで、失望した奴が立ち直るなんてなかったから。
契約内容をもっと変える必要があるか…?
そう思いながら、今夜は一人反省会をした
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