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もしそうできたなら
今日もまた私はーあの夢を見る。
どうせ、あの時には戻れないのに。
そうできたらと望んでしまう。
ーこれは、私に起きた奇妙な物語だ。
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私は、また夢を見ていた
寝るといつも見る不思議な夢だ
夢ーと分かっているのに、見ているときは夢とは気づけない
そんな夢を、私はまた見ていた
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
私は、気がつくと学校にいた
そして、違和感なく情報が流れ込み、私を夢になじませていった
えーと、休み時間の時間だったな
友達が話しかけてきた、その友達の名前はアリアだ
アリア「今日さー、数学の教科書忘れたから貸して~!あんたのクラス今日数学ないでしょ?」
…とこのように忘れ物をよくして私によく教科書を借りてくる
アリアにはそこを直してほしいところだが、いつものように私は答えた
私「…もう!いい加減忘れ物する癖を直しなさいよね!まぁ、教科書なくても私は授業できるけど!!」
私は自分で言うのもあれだが、頭がめっちゃいい
教科書は一度読んだら暗記しちゃうので、授業は受けなくてもいいくらいなのだが、人の目もあれなので受けている
アリアは教科書を受け取った後嬉しそうな、満足そうな顔をした
アリア「ありがとー!恩に着るよ~♪何かの形で借りは返すから!じゃね~」
と言ってどっか行ってしまった
…まったくアリアは落ち着きがない
親しい友達はアリアしかいない…勉強教えて~と来る人がいて教えるけど、友達という気がしない
まぁ誰でも話せるんだけどね、友達!と思える人がいないだけで
今日もいつも見ている窓の外の景色を見る
私は窓際の席なので、景色がよく見える
自然がいっぱいな街なので、結構いい眺めだ
しばらくすると授業になる、いつも通りだ
‥‥正直授業は退屈だ
なんでかって言うともう覚えてることを勉強するからだ
授業を垂れ流して聞いていたら授業が終わった
すべての授業が終わりアリアと帰ることになった
いつも通り…だと思った日常が散ることになった
それは帰り道の分かれ道のところで起こった
アリア「じゃあね!また明日!」
私「…うん、また明日」
いつものところで道を分かれてアリアとまた会えると思った
だが、アリアは分かれ道で私の目の前で車で引かれた
アリアはスローモーションの様に飛び跳ね、血をまき散らした
ーそこで私はいつも夢だと思い出すんだ
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また同じところで目が覚めた。
いつもこの夢を見る。あれから何十年もたっているのに。
ーまるで忘れるなと言わんばかりに。
あぁ、また救えなかった。夢で救っても、意味はないことはわかっているけれど。
あの時に戻れたら。何回も思ったことだ。
ー叶わないことなんて、とうに解っているのに。
そう思うとポロポロと涙が出た
そしたら部屋の中が光って人が出てきた。10歳くらいの少年だった。
???「やぁ。わしの名は縁結びの神様じゃ!この前神社のお参りだけでなく、そうじしてくれたから、普段なら叶えない願いを聞いてやるぞい」
私「は?」
こんなことは現実では起こりえないことだ。
この少年は私を馬鹿にしているのか、とも思った。
だから、皮肉げに言った。
私「…じゃあ、アリアが死ぬ前に私を送ってくださいよ!」
縁結びの神様「いいぞい!じゃ、いってらっしゃい、なのじゃー!」
光に包まれ、しばらくすると身に覚えのある道が出てきた。
ーそう夢の最後に出てくるアリアが死んだ道だ。
アリア「じゃあね!また明日!」
そしてこの後青信号なのにも関わらず、車が出てくるので
私「…ちょっとアリア!止まってちょうだい!」
と言ってアリアを止めた。
アリア「ん?なんで?」
そして車が通った。
私「…車が来てたから、このままじゃアリアが引かれると思って」
アリア「あっりがとー!命の恩人だよ~!リルルンは!」
私「ちょ…。リリルンゆーな!」
ーーーーー20年後ーーーーーー
そうして月日はたったが、アリアは生きている。
アリアは今でも私の親友だ。
今では幸せな日々を送っている。
縁結びの神様…とやらにも感謝している。
あの少年は神様だったのだろうか?
まぁ言うまでもない!神様だったのだろう。
そうじゃなきゃ、過去を変えれるようなことはできないのだから。
あの神社をお参りして本当によかった!
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