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帰宅した叔父さんは、アマゾンの箱を、夕食のテーブルに持って来た。佑は、ここで開封するのかと青ざめた。
叔父さんはビリビリと箱を破り、佑の存在をまったく意に介さず、真っ赤な下着を叔母さんに見せた。
祐の息が止まった。
「これはな、愛知教区の忘年会でするビンゴ大会用の景品なんだ。今年は私が幹事だけど、これだけは、店で買うのは恥ずかしいから、アマゾンで買ったんだ」
「いやーね。そんなもの、もし当たっても、持ち帰らないでね」
二人で大声で笑い合っている。
これで窮地は脱した。佑はひそかに長い息を吐いた。
「さすが、ワコールは高見えしますね」
お愛想のつもりで佑が言うと、叔父さんは佑の目をまともに見た。
「佑、そんなに離れていて、よくワコールとわかったな」
佑の顔が凍りついた。
叔母さんからの怪訝な視線が痛い。
どうしよう。うまくいなす言葉が見つからない。このままでは自分が変な目で見られてしまう。
「実は、それ、僕が注文したんです」
驚く二人に、佑は長い告白を始めるのであった。
(了)
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