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視座を上げたら
静かな部屋で
目を閉じて
深呼吸をしながら
少しずつ
視座を上げてみる
部屋の天井
建物の上空
街の上空
地域の上空
日本の上空
地球の外側
宇宙の真ん中
そこまで来たら
暫く宇宙を漂って
また少しずつ
下へ降りていく
部屋の天井まで
来たときに
座っている
あたしの姿が
見えてきた
灰色の毎日を
誰かの時間に
合わせて起きて
誰かのために
ただ生きている
小さなことに
右往左往して
些細なことに
悩み心を痛め
高い壁ばかりを
見つめている
そんなあたしは
何だか健気で
今日まで本当に
頑張っていたんだな
よく生きていて
くれたねって
自分への愛しさが
溢れた瞬間
あたしは
大嫌いだった
あたしを
心の底から
愛しく思えた
その瞬間
心の中の
小さな光が
万倍に膨らんで
輝きを放った
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