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ぴんと張り詰めた冷たい空気。広い空にはプラネタリウムでしかお目にかかれないような満天の星々が瞬く。
国境近くの山裾にあり、華やかさはないが整った城下町を一望できる城館のバルコニーで私を待っていたのは、この国で王に次ぐ地位にある王太子殿下だった。
絶好のロケーションで、怖いくらいに真剣な表情の彼が、口を開く。
「呼び立ててしまってすまない。明日の出陣の前に、どうしてもお前に話しておきたいことがあった」
始まる告白に、心臓が音を立てる。
ときめきではなく、悪い予感だ。
その先を言ってはいけない、言わせてはいけないと警鐘のように鼓動が鳴っている。
「この戦いが終わったら、」
「ダメーーーーーーーーーーッ!!!!!!」
思わず私は、腰の入った掌底でその口を塞いでいた。
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